絵本作家・いしかわこうじ

「ふねくんのたび展」開催レポート(2013年・夏)

2013年6/10(月)〜10月11日(金)東京・市ヶ谷のドットDNP内デジタルえほんミュージアムにて、「ふねくんのたび展」を開催しました。
絵本「ふねくんのたび」は、美しい海を舞台に、小さな船「ふねくん」を主人公にしたのどかな物語。
この展覧会は、絵本の世界を拡張し、映像、立体、アプリなどのメディアで立体的に体感できる空間として企画し、デジタルえほんミュージアム(東京・市ヶ谷)にて6/10〜9/28まで開催された。
ふねくんのたび絵本の表紙
青を基調とした会場全体は、海をイメージしており、とんがり島、くじら島、ぶた島など絵本に登場する不思議な島と様々な形の船の立体が置かれている。
これらは柔らかいクッションのような素材で出来ていて、子ども達が自由に乗って遊ぶことができる。
展示の一番の目玉は、大画面で上映されるアニメーションである。
本作品の作者いしかわこうじ氏自らが演出に携わり、DNPデジコムにより制作された。

カット割りをあえて排し、絵巻物のように全てのシーンが流れていく「動く絵画」のような映像表現は、主人公・ふねくんののんびりした旅路を観客にと体感してほしい、という意図から生まれた演出である。
また来場者が参加できる企画としては、自らがデザインした船を大画面の港に浮かべることが出来る「ふねくんを作ろう!」アプリがある。
タブレット端末と130インチのタッチパッドを組み合わせたインタラクティブなアプリは、直感的に操作でき、小さな子どもでもすぐに遊ぶことができる。
自分の描いた船が大画面に登場して進み出すと、思わずわあっと歓喜の声が起こっていた。
この他に、会場では「ふねくんのたび」をテーマにした様々なワークショップも毎日開かれた。
デジタルとアナログ、平面と立体、といった複数のメディアを統合し、絵本の世界に入り込んで五感で味わってもらえる展覧会が実現できたのではないだろうか。

【展示風景】


ふねくんシアター

島やふねくんの立体オブジェ

じぶんだけのふねをつくろうアプリ

お買い求め下さった絵本には、
1冊1冊心を込めてサイン画を描きました。

会場で一緒に遊んだ子ども達と一緒に記念撮影。

【ワークショップ】

展覧会に合わせ、親子参加のスペシャルワークショップを3回開催しました。
アニメ制作の様子
第1回「つくってつなげて おやこでつくるふねくんアニメ」
海、島、雲などのパーツをならべて、コマどり撮影で、オリジナルアニメーションをつくった。
子供たちが自作の船で遊ぶの様子
第2回「身近な素材でへんしん!?おやこでふねくんをつくろう」
子供たちが作ったオリジナルの作品
第3回「ふねくんのいるうみはどんなうみ!?ふねくんやしまを浮かべていこう」立体で、じぶんだけのふねくんやしまのジオラマをつくってみよう。

【トークイベント「デジタルえほんの未来を考える」】

トークイベントの様子 トークイベントの様子
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